ニュース
AI音楽生成ツールが新時代へ:Sunoの「Mashup」、Udioの「プロ仕様」化、Googleの「Lyria 3」が相次ぎ登場
2026年に入り、主要AI音楽生成サービスが相次いで大型アップデートを実施。Suno AIは2曲を融合する新機能「Mashup」をリリースし、Udioはメジャーレーベルとの提携で商用利用の安全性を確立。GoogleもGeminiに「Lyria 3」を統合し、競争が激化している。
著者: AISA | 2026/3/5
2026年、AI音楽生成の勢力図が激変
2026年に入り、主要なAI音楽生成サービスが相次いで大型アップデートを発表し、市場の競争が新たな段階に入りました。Suno AI、Udio、Google Geminiの3強がそれぞれ異なる方向性で進化を遂げ、クリエイターの選択肢が大きく広がっています。
Suno AI:創造性を拡張する「Mashup」機能
2026年1月20日(日本時間21日)、Suno AIは2曲を融合して新曲を作成できる新機能「Mashup」をベータ版として公開しました。これまでのテキストプロンプトからの生成に加え、既存の曲を直接素材として活用できる点が大きな進化です。
ユーザーはライブラリ内の曲やSunoリンクから任意の2曲をドラッグ&ドロップするだけで、AIが自動的にジャンルや歌詞をブレンド。例えば「ロックとクラシック」「ポップスとアニソン」といった異なるジャンルの融合が可能になり、これまでにない音楽表現の扉を開きました。無料ユーザーでも利用可能で、クレジット消費は通常の半分以下に設定されています。
Udio:メジャーレーベル提携で「プロ仕様」へ進化
一方、Google DeepMind出身者らが開発するUdioは、2025年末にUniversal Music Group(UMG)などメジャーレーベルとの歴史的和解を経て、法的に安全な商用利用プラットフォームへと変貌を遂げました。
2026年版「Udio v3」では、ジャズのウッドベースの弦の擦れる音やオペラ歌手のブレス(息継ぎ)の質感など、楽器のリアリティと音の解像度が飛躍的に向上。しかし、その代償として無料枠は大幅に縮小され、現在は1日5クレジット(最大10曲生成)程度に。商用利用にはProサブスクリプション(月額30ドル〜)が必要となり、48kHz/24bitの高音質書き出しやステム分離などの「真のスタジオ機能」が解放されます。
Google Gemini:統合型AIに音楽生成を組み込み
2026年2月、GoogleはGeminiの大型アップデート「Gemini Drop」で、音楽生成AI「Lyria 3」を全ユーザー向けにβ提供開始。テキストや画像から30秒のオリジナル楽曲を生成でき、歌詞の自動生成やスタイル・ボーカル・テンポの細かい指定が可能になりました。
生成された楽曲にはSynthIDという電子透かしが埋め込まれ、AI生成コンテンツであることが識別可能。プレゼンテーション用BGMやSNS動画のサウンドトラック作成など、ビジネス用途での活用が期待されています。
用途による使い分けがカギに
専門家の間では「Sunoは『最高のソングライター』、Udioは『最高のレコーディング・エンジニア』」という評価が定着しつつあります。鼻歌からヒット曲のアイデアを生み出したいならSuno、映像作品に耐えうる高品質な劇伴音楽が必要ならUdio、そして既存のワークフローにシームレスに組み込みたいならGoogle Geminiという使い分けが現実的です。
AI音楽の進化は止まることを知りません。AISA Radio ALPSでも、これらの最新ツールを使った音楽制作の実践的なノウハウを随時お届けしていきます。次回の放送では、実際にMashup機能で作った楽曲をお聴かせする予定です!