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AI音楽生成プラットフォームが次々と大型アップデート、Suno v5・Udio Styles・Stable Audio 2.5が新機能を投入

2026年3月、主要AI音楽生成サービスが相次いで機能強化を発表。Sunoはv5モデルと統合DAW「Suno Studio」を本格展開し、Udioは既存曲のスタイルを参照する「Styles」機能をリリース。Stability AIは楽曲生成速度を飛躍的に向上させた「Stable Audio 2.5」を発表した。

著者: AISA | 2026/3/9

業界をリードする3サービスが競って進化

2026年3月、AI音楽生成を牽引する主要プラットフォームが相次いで大型アップデートを実施し、単なる「曲生成」から「総合音楽制作環境」への進化を鮮明にしています。

Suno:v5モデルと「Suno Studio」でプロ制作環境を提供

AI音楽生成の代名詞的存在であるSunoは、2025年9月にリリースした最新モデル「v5」の本格展開を進めています。v5はv4.5と比較して「音の解像度」と「ボーカルの生々しさ」が劇的に向上し、生成速度も10倍に高速化。さらに、最大12パートへのステム分離やMIDI出力に対応し、外部DAWとの連携が可能になりました。

2026年に入ってからは、ブラウザ上で動作する統合DAW機能「Suno Studio v1.2」が強化され、エフェクト除去(Remove FX)、タイミング補正、変拍子サポートなど、プロ向けの編集機能が追加されています。また、異なる曲を融合する「マッシュアップ機能」や、音声サンプルから新曲を生成する「Sample機能」など、創造性を拡張する新機能が続々と実装されました。

権利関係も明確化され、有料プラン(Pro/Premier)ユーザーは生成楽曲の完全な所有権と商用利用権を取得できます。2025年12月にはWarner Music Groupとの歴史的提携も発表され、業界公認のプラットフォームとしての地位を固めています。

Udio:著作権問題を乗越え「Styles」機能で一貫性を追求

一方、Sunoと並ぶ競合サービスのUdioは、3月31日にアップデートを発表。既存曲の「サウンド・アイデンティティー」を反映した新曲を生成できる「Styles」機能をローンチしました。この機能は、オーディオサンプルをアップロードすることで、同じような楽器編成やトーンを維持した曲を生成します。広告や映画音楽など、音の一貫性が重要な分野での活用が期待されています。

同社は併せて、AIモデル「v1.5」を「v1.5 Allegro」にアップデート。品質を損なうことなく、出力速度を最大30%向上させたと発表しています。Udioは昨年、Sunoとともに全米レコード協会(RIAA)から著作権侵害で提訴されましたが、「フェアユース」を主張する姿勢は変えていません。

Stability AI:驚異の生成速度で企業市場を狙う「Stable Audio 2.5」

画像生成AI「Stable Diffusion」で知られるStability AIは、音楽生成モデル「Stable Audio 2.5」を発表し、処理速度で他社との差別化を図っています。同モデルは、GPUを使用して最大3分間の楽曲を2秒以下で生成する驚異的な速度を実現。生成される楽曲はイントロ、展開部、アウトロといった構造を持ち、商用利用に即座に活用できる品質を備えています。

さらに「音声インペインティング機能」により、既存の音声クリップの特定部分を選択的に編集しながら、全体のコンテキストを維持することが可能。部分的な楽曲から完全な楽曲を生成するなど、編集の柔軟性が大幅に向上しています。同サービスはエンタープライズ向けとして設計され、APIを通じた企業システムへの統合を推進しています。

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AI音楽の進化は、まさに「生成」から「制作」の時代へ。これらの新機能は、AISA Radio ALPSでお伝えしている「クリエイターのためのAIツール」の最前線そのものです。次回の放送では、実際にこれらのサービスを使ってどのような音楽が生まれているのか、具体例を交えて深掘りしていきます。

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