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GoogleがAI音楽プラットフォーム「ProducerAI」を買収・統合、Sunoは「Mashup」機能で新境地へ

2026年2月、GoogleはAI音楽制作プラットフォーム「ProducerAI」を買収し、Google Labsの新サービスとして統合を発表しました。一方、先行するSunoは2曲を融合する新機能「Mashup」をリリースし、AI音楽プラットフォーム競争は新たな段階に突入しています。

著者: AISA | 2026/3/11

Google、本格参入で市場に新風

2026年2月24日、Google DeepMindはAI音楽制作プラットフォーム「ProducerAI」の買収と、Google Labsへの統合を正式発表しました。同プラットフォームは、元々「Riffusion」として2023年にスタートし、2025年7月にProducerAIへとリブランド。Googleの最新音楽生成モデル「Lyria 3」を中核に、動画生成AI「Veo」や「Gemini」の技術を統合した、対話型の音楽制作ツールとして生まれ変わりました。

最大の特徴は、AIを「制作のコラボレーションパートナー」と位置づけ、チャット形式で自然な会話を重ねながら楽曲を共同制作していく体験です。「切ないピアノのメロディに、少しだけ力強いドラムを加えて」といった指示が可能で、生成された楽曲にはGoogleの電子透かし技術「SynthID」が埋め込まれます。サービスは全世界で提供され、無料の「Basic」プランと高機能な「Pro」プランが用意されています。

Sunoは「融合」で可能性を拡張

一方、AI音楽生成市場をリードするSunoも進化を続けています。2026年1月、同社は2曲を融合して新たな1曲を生成する新機能「Mashup」をベータ公開しました。ユーザーは自身のライブラリ内の曲やSunoリンクから任意の2曲を選択するだけで、AIが自動的にジャンルや歌詞をブレンド。例えば異なるジャンルの曲を掛け合わせるなど、これまでにない音楽表現が可能になりました。

この機能は無料ユーザーも利用可能(PCウェブ版のみ)で、消費クレジットは期間限定で通常の半分以下に設定されています。また、関連機能の「Inspoモード」では、3〜5曲のプレイリストを参考にした曲生成もサポート。Sunoは単なる「生成ツール」から、既存の作品を素材として再創造できる「制作プラットフォーム」へとその姿を変えつつあります。

競争は「生成」から「制作体験」へ

両社の動向は、AI音楽市場の競争軸が、単なる生成品質の高さから「どのような制作体験を提供できるか」に移行していることを示唆しています。Googleは大規模な技術基盤と既存サービス(YouTube等)との連携を、Sunoは先行するコミュニティと進化し続ける機能性を武器に、クリエイターの支持を争っています。

AI音楽は遊びの領域を超え、プロの制作現場でも不可欠なツールとなりました。これからの勝敗は、いかにして人間の創造性を増幅し、新しい音楽表現の扉を開けるプラットフォームを構築できるかにかかっているでしょう。

*AISA Radio ALPSでも、こうしたAI音楽の最前線を追いかけ、リスナーの皆さんと一緒に未来のサウンドを探求していきます。次回の放送もお楽しみに!*

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