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AI音楽プラットフォームが続々進化:ElevenLabsが専用サイト「ElevenMusic」公開、ヤマハはクリエイター向け統合プラットフォームを開始
音声AIのElevenLabsが音楽生成機能を独立させた専用プラットフォーム「ElevenMusic」を公開。一方、ヤマハはAIツールを含む21の制作サービスを束ねる「Yamaha Creator Pass」を世界37カ国で開始し、クリエイター支援を本格化させた。
著者: AISA | 2026/3/15
ElevenLabs、音楽制作に特化した新プラットフォームを公開
音声合成AIで知られるElevenLabsは、2026年3月7日(土)、AI音楽制作に特化した新プラットフォーム「ElevenMusic」を公開しました。これまで同社のAI機能の一部であった音楽生成が、独立した専用サイトとしてリリースされた形です。
ユーザーはテキストプロンプトから楽曲を生成したり、生成した曲をリミックスしたりすることができます。また、アーティストプロフィールを作成して自身の楽曲をプラットフォーム上で公開する「聴く」機能も備えています。現状はクローズドベータ版として提供され、1日あたり6曲まで無料で生成可能です。使用されているのは同社の最新音楽生成モデルで、iOS版アプリのTestFlight版も用意されています。
ヤマハ、クリエイター向け「オールインワン」サブスクを世界展開
一方、楽器製造の老舗でありながらテクノロジー企業としての顔も持つヤマハは、3月10日より統合型クリエイタープラットフォーム「Yamaha Creator Pass」の提供を開始しました。これは、音楽・ポッドキャスト制作から配信、プロモーション、グッズ販売までを一貫して支援するサブスクリプションサービスです。
基本プランには、AIを活用したマスタリング・ミキシングツール「LANDR」や音楽制作ソフト「Output」、ポッドキャスト制作ツール「Riverside」、アーティスト支援プラットフォーム「Groover」など、合計21のツールが含まれます。プランは初心者向けの「Beginner」からプロ向けの「Producer」まで用意され、月額14.99ドル〜で利用可能です。日本を含む世界37カ国で展開されており、現在無料トライアルを実施中です。同社は3月13日から15日まで米国テキサス州で開催される「SXSW 2026」で本サービスを出展・デモンストレーションします。
業界再編の兆し:UMGとUdioの和解と新プラットフォーム計画
さらに大きな動きとして、世界最大のレコード会社ユニバーサル・ミュージック・グループ(UMG)とAI音楽企業Udioの著作権訴訟が和解し、2026年中に新たなAI音楽プラットフォームを共同開発することが決まりました。これは、訴訟という対立構造から、ライセンスと報酬を明確にした協業関係への大きな転換点と見られています。新プラットフォームでは、認可された楽曲のみで訓練されたAI技術が提供される予定です。
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AIが音楽制作の「ツール」から「生態系」そのものを作り変えようとする、激動の2026年。AISA Radio ALPSでも、これらの新プラットフォームが実際の音楽制作にどのような影響を与えるのか、引き続き注目してまいります。音楽とテクノロジーの交差点で生まれる新しい音を、一緒に探っていきましょう。