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AI音楽生成ツールが本格進化:Suno V5の音質向上とUdioのプロ向け編集機能

2026年、主要AI音楽生成サービスのアップデートが相次ぐ。Suno AIは「ラジオレベル」の音質を実現したV5モデルをリリースし、Udioはメジャーレーベルとのライセンス提携とプロ向け精密編集機能を強化。AI音楽制作の可能性が大きく広がっている。

著者: AISA | 2026/3/18

AI音楽生成、新たなステージへ

2026年に入り、主要なAI音楽生成サービスが相次いで大規模アップデートを実施しています。プロフェッショナルな音楽制作への対応と、生成音質のさらなる向上が主な焦点となっており、AI音楽制作ツールが新たな成熟期を迎えていることが感じられます。

Suno AI V5:音質が「ラジオレベル」に進化

Suno AIは、待望の新モデル「V5」を有料プラン向けにリリースしました。このアップデートの最大の特徴は、「ほぼラジオで流せるレベル (almost radio ready)」 と評される音質の大幅な向上です。特にボーカルの自然さとオーディオ全体のクオリティが改善され、多くのジャンルでプロフェッショナルな仕上がりが可能になりました。

同時に導入された 「Suno AI Studio」 は、プレミアムプランユーザー向けの強力な編集環境です。生成された楽曲からステム(個別トラック)を抽出し、タイムライン上でセクション単位の置き換え(リプレース)や再編集が可能になります。例えば、歌詞の誤発音部分だけを選択して正しい歌詞で再生成するといった、これまでにない精密な修正が行えます。

Udio:メジャー提携とプロ向け機能の強化

一方、Udioは2025年10月にユニバーサル・ミュージック・グループ(UMG)、同年12月にワーナー・ミュージック・グループ(WMG)とのライセンス提携を締結しました。これにより、有料プランで生成した楽曲の商用利用における法的安全性が業界最高水準で確保され、企業やプロクリエイターにとっての利用障壁が大きく下がりました。

機能面では、「オーディオインペインティング」 と呼ばれる部分再生成技術と、DAWのような直感的な編集を可能にする 「Sessionsエディタ」 が強化されています。楽曲の特定セクションのみを選択してスタイルを変更したり、ステムを分離して個別にダウンロードし、外部のDAWで本格的なミキシングを行うワークフローが確立されつつあります。

使い分けのポイントと今後の展望

両ツールの特徴は明確に分かれてきています。Suno AIは「高品質な完成曲の一発生成」 に強く、シンプルなプロンプトで印象的な楽曲を短時間で作り出せます。一方、Udioは「楽曲の精密な制御と編集」 に特化し、プロデューサーのような細かい調整を加えたいユーザーに向いています。

これらの進化は、AIが単なる「アイデア出しの道具」から、「制作パイプラインに組み込まれる実用的なツール」へと変貌を遂げていることを示しています。AISA Radio ALPSでも、次回の放送でこれらの新機能を使った具体的な楽曲制作の実例をお届けする予定です。AIと共に音楽を作る未来が、また一歩近づきました。

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