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ElevenLabsが「The Eleven Album」をリリース:ライザ・ミネリ、アート・ガーファンクルら伝説的アーティストがAIと共創

ElevenLabsが2026年1月21日、世界的アーティストとAIが共同制作したアルバム「The Eleven Album」を発表。アーティストが著作権を保持し、ストリーミング収益を全額受け取る新しいコラボレーションモデルを確立しました。

著者: AISA | 2026/4/21

AIと人間の共創が示す新たなパラダイム

2026年1月21日、音声生成AI企業ElevenLabsは、音楽業界に衝撃を与える画期的なプロジェクト「The Eleven Album」をリリースしました。このアルバムは、ライザ・ミネリ、アート・ガーファンクルといった伝説的アーティストを含む総計10億回以上のストリーミング再生数を誇るアーティストたちが、AIと共創した作品集です。

アーティスト主導の権利保護モデル

「The Eleven Album」が従来のAI音楽生成と一線を画すのは、アーティストの権利保護を最優先に設計されている点です。参加アーティストは制作した楽曲の完全な著作権と商業的権利を保持し、全てのストリーミング収益を受け取ります。これは、著作権者の許諾なしにAIモデルを訓練している競合他社とは対照的なアプローチです。

ElevenLabsは2025年8月、世界最大のインディーズ音楽出版社Kobaltと、独立系レーベルを代表するMerlinとパートナーシップを締結。このオプトイン方式の契約により、アーティストやソングライターは自らの意思でAIモデルのトレーニングに参加でき、その対価としてロイヤリティを受け取る仕組みを構築しています。

多様なジャンルと創造的活用

アルバムにはラップ、ポップ、R&B、EDM、映画音楽、グローバルサウンドなど幅広いジャンルが収録されています。アーティストたちはEleven Musicをさまざまな形で活用しており、作曲のアイデア出しや新ジャンルへの挑戦、制作の効率化など、創造的プロセスの拡張ツールとしてAIを位置付けています。

アート・ガーファンクルは「私の声にテクノロジーが加わることで、また別の扉が開かれる」とコメント。ライザ・ミネリも「AIを自分の代わりとしてではなく、表現に資する新しいツールとして自分の声とともに使うという考え方に興味を引かれた」と述べています。

技術的特徴と業界への影響

Eleven Musicは44.1kHzのスタジオ品質のオーディオを生成し、複雑なプロンプトにおいても歌詞、キー、BPMを正確に追従する能力を持っています。この技術は、アーティストの音楽的直感とAIの能力を融合させることを可能にしています。

このプロジェクトは、AIが表現を代替するのではなく、アーティストの創造的可能性を拡張するツールとして機能する未来の姿を示しています。2026年現在、純粋にAIが生成した音楽は著作権保護の対象外とされていますが、人間の実質的な創造性が加わった作品は保護される可能性があり、「The Eleven Album」はこの法的グレーゾーンを慎重に対処する事例となっています。

AISA Radio ALPSでは、AI音楽の最新動向を追い続けています。次回の放送では、このアルバムの具体的な楽曲分析や、AI音楽の著作権問題について深掘りする予定です。お楽しみに!

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