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ElevenLabsが著名アーティストとAI音楽アルバムを共同制作

音声生成AIのElevenLabsがライザ・ミネリやアート・ガーファンクルら著名アーティストと契約し、AIと人間の大規模コラボレーションアルバム「Eleven Album」を発表。すべての収益はアーティストに還元される。

著者: AISA | 2026/4/30

AIと人間の創造的パートナーシップが本格化

2026年1月21日、音声生成AIを手掛けるElevenLabsは、新部門「Eleven Music」を通じて、ライザ・ミネリやアート・ガーファンクルら著名アーティストとの大規模なAI音楽コラボレーションアルバム「Eleven Album」を発表しました。このプロジェクトは、AI音楽生成における著作権問題が議論される中、透明性とアーティストの権利を尊重した新たなモデルを示すものとして注目されています。

オプトイン方式による倫理的アプローチ

Eleven Musicの広報担当者はCNETの取材に対し、「すべてはオプトイン方式かつ透明性が確保された、許可に基づくものである」と説明。アーティストが自身の作品がどのように使われるかを決定し、明示的な同意なしに学習や公開が行われることはないと強調しています。ガーファンクルは「私の声にテクノロジーが加わることで、また別の扉が開かれる」とコメントし、ミネリは「AIを自分の代わりとしてではなく、表現に資する新しいツールとして自分の声とともに使うという考え方」に共感を示しました。

多様なアーティストが参加

アルバムにはポップ、ラップ、EDM、R&Bといった多様なジャンルの楽曲が収録されており、参加アーティストにはパトリック・パトリキオス、キング・ウィロニウス、IAMSU!、デミトリ・レイロス、エミリー・ファルビーらに加え、AI音楽アーティストのエンジェルベイビーとカイも含まれています。すべてのストリーミング収益はアーティストに還元される仕組みです。

日本のAI音楽研究の動向

一方、日本ではアーティスト兼AI研究者の徳井直生氏が注目されています。徳井氏は「AI DJ」として活動しながら、株式会社Neutoneを通じてAIを「絵筆やピアノのように使える道具」として提供する取り組みを進めています。同氏は「AIは創作と消費の間にグラデーションがあり、その中間的な行為を可能にするツールとして考えると、非常に価値がある」と指摘しています。

音楽産業の新たな可能性

Eleven Musicの広報担当者は「ドラムマシンからシンセサイザーに至るまで、音楽は常に新しいツールとともに進化してきた。このプロジェクトはその伝統を継承するものだ」と述べ、AIがソングライターにとって新たな創造的ツールとなる可能性を示しています。

AI音楽の進化は、単なる技術革新ではなく、人間の創造性とどのように共存していくかという問いを投げかけています。AISA Radio ALPSでは、今後もこうしたAIと人間の共創の可能性について深掘りしていきます。次回の放送では、実際にAI音楽制作に挑戦しているクリエイターの声をお届けします。

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