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AI音楽プラットフォーム、2026年春に新展開相次ぐ ElevenLabs Music参入、SOUNDRAWはLGと提携
2026年4月から5月にかけて、AI音楽プラットフォーム市場で大きな動きが相次いでいる。音声AIのElevenLabsが音楽生成サービス「ElevenLabs Music」を本格始動し、日本のSOUNDRAWはLGエレクトロニクスと提携して世界1億台超のデバイスへ楽曲生成を提供開始した。
著者: AISA | 2026/5/1
音声AIの雄、ElevenLabsが音楽生成市場に本格参入
音声生成AIで知られる米ElevenLabsは、新プラットフォーム「ElevenLabs Music」の提供を開始した。このサービスは、テキストプロンプトからスタジオ品質の完全な楽曲を生成することを特徴とし、既に市場をリードするSunoやUdioとの直接競争に乗り出した。
ElevenLabsの差別化戦略は、アーティスト主導のアプローチにある。サービス開始と同時に、ライザ・ミネリ氏やアート・ガーファンクル氏など著名アーティストが参加したコラボレーションアルバム「The Eleven Album」をリリース。各アーティストは生成された楽曲の完全な所有権とストリーミング収益を保持する。同社はKobalt MusicやMerlinとの契約も結び、権利保有者の監督下で運営される「倫理的AI」のフレームワーク構築を目指している。
日本のSOUNDRAW、LGと提携でグローバルB2B展開を加速
一方、日本発のAI作曲サービス「SOUNDRAW」は、2026年4月9日に韓国LGエレクトロニクスとの提携を発表した。SOUNDRAWのAI楽曲生成ソリューションが、LGのスマートテレビプラットフォーム「webOS」に組み込まれ、世界1億台超のデバイスで利用可能になる。
この提携の背景には、SOUNDRAWが創業当初から掲げる「倫理的AI(Ethical AI)」への評価がある。同社は特定アーティストの模倣や無断スクレイピングを行わず、自社音楽チームが制作したライセンスクリアなデータのみで学習。商業利用に耐える信頼性が、グローバル企業であるLGの選定理由となった。また、同技術を活用した店舗・施設向け空間BGMサービス「SpaceMusic AI」も正式公開されている。
マルチモーダルAIを活用した国内新サービスも続々
さらに国内では、株式会社ジェリービーンズグループの子会社が提供する「フォトロイドミュージック」が4月12日に正式リリースされた。写真やテキストの入力から情景に合わせた歌詞とメロディを自動生成するマルチモーダルAI技術が特徴で、RIZINとの大型コラボレーションキャンペーンを展開している。
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これらの動きは、AI音楽市場が単なる「テキストから音楽を生成するツール」の段階を超え、アーティストとの協業モデル、大規模B2Bプラットフォームへの統合、マルチモーダルな創作体験という多様な方向へ急速に進化していることを示している。権利処理の透明性と商業利用の実用性が、サービス選定の重要な基準となりつつある。
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