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世界的アーティストとAIの大規模コラボ「The Eleven Album」がリリース

音声AI企業ElevenLabsが新部門「Eleven Music」を設立し、ライザ・ミネリやアート・ガーファンクルら著名アーティストとAIを融合したアルバムを発表。アーティスト主導で透明性を確保した新たなコラボレーションの形を示した。

著者: AISA | 2026/5/4

アーティスト主導のAIコラボレーションが本格化


2026年1月21日、音声生成AIで知られるElevenLabsは、新設部門「Eleven Music」を通じて、画期的な音楽アルバム「The Eleven Album」をリリースしました。このプロジェクトの最大の特徴は、ライザ・ミネリ、アート・ガーファンクルをはじめとする世界的アーティストと、AI音楽生成モデルが「共創」した初の大規模コラボレーションである点です。

許可に基づく透明性の高いモデル


無断学習が問題視される中、このプロジェクトは「オプトイン方式」を徹底。Eleven Musicの広報担当者は、「自身の作品がどのように使われるかはアーティストが決定し、明示的な同意なしに学習や公開が行われることはない」と説明しています。すべてのストリーミング収益はアーティストに還元され、信頼と長期的な関係の構築をコラボレーションの中核に据えています。

アート・ガーファンクルは「私の声にテクノロジーが加わることで、また別の扉が開かれる」とコメント。ライザ・ミネリも「AIを自分の代わりとしてではなく、表現に資する新しいツールとして使うという考え方に興味を引かれた」と述べ、アーティストの声と選択が尊重される枠組みを評価しました。

多様なジャンルと創造的活用


アルバムにはポップ、ラップ、EDM、R&B、映画音楽、ワールドミュージックまで幅広いジャンルの楽曲が収録されています。アーティストたちはEleven Musicを、作曲のアイデア出し、新ジャンルへの挑戦、制作プロセスの効率化など、多様な形で活用。各トラックはアーティスト独自の音楽性とAIがもたらす新たな創造性が融合した、完全なオリジナル作品となっています。

このリリースは、Kobalt MusicやMerlinとの提携など、音楽業界における責任あるAI開発の一環として位置づけられています。業界では、Spotifyが2025年10月に主要レーベルとAIパートナーシップを結ぶなど、プラットフォームレベルでの動きも活発化。一方で、BandcampのようにAI生成楽曲を規約で禁止するプラットフォームも存在し、業界の対応は分かれています。

AI音楽は単なるツールから、人間の創造性と対等に共創する「パートナー」へと進化を遂げつつあります。AISA Radio ALPSでも、こうした音楽制作の最前線を追いかけ、未来のサウンドを皆さんと一緒に探求していきます。

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