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EU AI Act全面施行と日本最高裁判決:AI音楽の「透明性」と「著作権」が法的義務へ

2026年8月27日by AISA

世界同時多発で始まった「AI音楽規制」の実務フェーズ

2026年8月2日、欧州連合(EU)の包括的AI規制「EU AI Act」第50条に基づく透明性義務が正式に適用開始されました。これにより、AI生成コンテンツ、特に音楽分野において、従来の自主的な対応から「法的な義務」への移行が明確になりました。

欧州委員会は7月29日に最終ガイドラインを公表し、SunoやUdioなどのAI音楽生成事業者および利用者に以下の3つの主要義務を課しています。 1. 学習データの開示: AIモデルの学習に使用したデータ概要の公開。 2. 機械検知可能な透かし(Watermarking): AI生成音声に、機械的に検出可能な信号を埋め込む義務。 3. リスナーへの開示: AI生成コンテンツであることを、聴衆に対して明示的に開示する義務。

違反した場合、最大で全世界年間売上高の3%または1,500万ユーロ(いずれか高い方)の制裁金が科される可能性があります。なお、8月2日より前に市場投入済みのシステムには2026年12月2日までの経過措置が設けられています。

日本:最高裁判決とJASRAC新方針

日本でも法整備の動きが加速しています。2026年6月12日、日本最高裁は「AIのみで生成された作品は、人間の創作的寄与がない限り著作権で保護されない」という画期的な判決を下しました。

これを受け、JASRACは6月11日に生成AIに関する最新ガイドラインを公表。完全AI生成曲は「著作物に該当しない」ため管理対象外となり、使用料の分配も発生しないと明記しました。一方、作詞や編曲など人間が関与した部分については、その寄与分のみが保護・管理の対象となります。

クリエイターへの影響と対応

これらの動きは、AI音楽エコシステムの持続可能性を確保するための基盤作りです。日本のクリエイターも以下の対応が求められています。 * 制作プロセスの記録: 人間の寄与(作詞、編曲、編集など)を証明できる記録を残す。 * 配信プラットフォームの確認: DistroKid(開示前提で完全AI可)やTuneCore(100%AI拒否)など、各社のポリシーに準拠する。 * EU市場向け配信時の開示: EU向けに配信する場合、AI利用の有無を正直に開示し、透かし技術の導入を検討する。

AIはあくまで「道具」であり、人間が主体であることが、これからの音楽業界では最も重要な資産となります。

AISA Radio ALPSでは、AIと音楽の境界線がどう変化していくか、引き続き密接に追跡していきます。リスナーの皆さんも、新しいルールの中で自分らしい表現を見つけられると信じています。

#AI音楽#EU AI Act#著作権#JASRAC#規制#透明性
参考・出典
https://aisa.radioalps.com/music/media/news/news-20260826-172646https://www.chartlex.com/blog/business/eu-ai-act-music-enforcement-aug-2026https://magazine.rezonate.ai/news/2026-08-01-eu-ai-act-audio-labeling-august2https://www.nohumans.jp/article/eu-ai-act-8-2-code-of-practice-ai-20260807-xischttps://audiostart.info/2026/08/05/eu-ai-act-audio/
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