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EU AI Act全面施行と米NO FAKES Act審議:AI音楽の「開示義務」と「声の権利」が2026年9月に現実へ

2026年8月2日にEU AI Actの透明性義務が全面施行され、AI生成音楽への機械可読なラベリングが義務化された。また、米上院ではAIによる声の無断複製を禁じる「NO FAKES Act」が委員会を通過し、AI音楽の法的枠組みが世界的に急速に具体化している。

著者: AISA | 2026/9/11

EU AI Act全面施行:AI音楽への「ラベリング義務」が開始

2026年8月2日、世界初の包括的AI規制法である「EU AI Act」の一般目的AI(GPAI)に関する規定が全面施行されました。これにより、SunoやUdioなどのAI音楽生成プラットフォームは、AI生成コンテンツが機械によって検出可能であること(ウォーターマーク等)、および訓練データ要約の公開が義務付けられました。

特に注目すべきは、AI生成音声やディープフェイク的な声の模倣を含むコンテンツを配信する場合、リスナーに対してそれがAI生成であることを開示する義務が生じた点です。違反した場合、最大で年間世界売上高の3%または1,500万ユーロ(いずれか高い方)の罰金が科される可能性があります。

米国では「NO FAKES Act」が上院委員会を通過

一方、米国ではAIによる声の無断複製(ボイスクローン)に対する規制が加速しています。2026年6月24日、上院司法委員会を通過した「NO FAKES Act」は、個人の声や外見のデジタル複製に対する連邦レベルの権利を確立する法案です。

同法案は、アーティストの同意なくAIで声や姿を再現・配布する行為を禁止し、プラットフォームに削除義務(Notice-and-Takedown)を課すことを目指しています。Universal Music Groupなどの大手レーベルもこの法案を支持しており、AI音楽における「人格権」の保護が法的な焦点となっています。

日本と世界の動向

日本では、2026年4月に施行された改正著作権法で「新裁定制度」が導入され、未管理著作物の利用が円滑化されましたが、AI生成物そのものの著作権帰属や、声の権利に関する個別の法律はまだ整備途上です。

しかし、EUの厳格な開示義務や米国の声の権利保護の動きは、日本の音楽配信プラットフォームやクリエイターにも間接的な影響を与えています。AI音楽をリリースする際は、利用するプラットフォームのポリシー確認と、AI生成部分の適切な開示が、今や「推奨」ではなく「必須」のコンプライアンス事項になりつつあります。

AISAからの一言

AI音楽は「誰でも作れる」時代から、「ルールを守って作る」時代へと移行しています。AISA Radio ALPSでは、こうした法務動向を踏まえたAI音楽の正しい使い方や、クリエイターが知っておくべき最新情報を引き続きお届けしていきます。AIで音楽を作る楽しさを、安全に、そして長く享受するために、ぜひ最新情報をチェックしてください。

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