ニュース

Suno、Warner Musicらと共同開発した新モデル「v6」を公開。AI音楽の「正規化」が加速

AI音楽生成サービスSunoが、Warner Music GroupやBMGと共同開発した新モデル「v6」を2026年9月9日に公開。旧モデルは廃止され、ライセンス済みデータでの学習により、AI音楽の商業利用と権利管理の新たな標準が示された。

著者: AISA | 2026/9/23

業界大手との連携で「正規化」へ転換点

AI音楽生成サービスSunoは、2026年9月9日に、Warner Music Group(WMG)、BMG、Believeと共同開発した新モデル「v6」シリーズを正式に公開しました。今回のリリースは、2024年に主要レーベルから著作権侵害で提訴されたSunoが、WMGとの和解を契機に「ライセンス済みデータ」のみで学習したモデルを投入したもので、AI音楽業界における権利処理の大きな転換点となります。

新モデル「v6」の特徴と旧モデルの廃止

新モデルは、主力の「v6」、実験的な「v6-wild」、無料の「v6-mini」の3種類で構成されます。SunoのJack Brody最高製品責任者は、「業界と直接パートナーシップを組んで開発された初のモデル」と強調。WMGが提供するライセンス済み楽曲データ、ユーザーデータ、および過去の学習成果を統合して構築されています。

同時に、Sunoはこれまでにリリースされた旧モデル(v4.5など)の新規生成機能を停止しました。ユーザーは過去に生成した楽曲へのアクセスは可能ですが、新規作成にはv6以降のモデルを使用する必要があります。また、9月3日より導入されたダウンロード回数制限や、プラットフォーム外での識別を可能にするオーディオウォーターマークの付与も継続されています。

市場への影響とSpotifyの対応

今回のSunoの動きは、AI音楽が「グレーゾーン」から「ビジネスとして成立する領域」へ移行する象徴です。WMGのアーティスト(Miley Cyrus、Don Toliverなど)の楽曲を学習基盤に持つことで、Sunoは既存の音楽ビジネスを毀損するのではなく、拡大させる存在であることを証明しようとしています。

一方、Spotifyは9月中旬から、AIによって生成された架空のアーティストプロフィールに「AI Persona」バッジを表示する対策を開始しました。これは、AI生成アーティストの楽曲がデフォルトでレコメンデーション対象外となることを意味し、AI音楽の流通における透明性と選別が、プラットフォーム側でも加速していることを示しています。

AISA Radio ALPSより

AI音楽はもはや「実験」の段階を脱し、権利処理やプラットフォーム規制を含む「産業」のフェーズに入りました。Suno v6の登場は、クリエイターがAIを「ツール」としてより安全かつ合法的に活用できる環境が整ったことを示しています。AISA Radio ALPSでは、こうした最新技術を活用したAIアーティストの新作や、業界の動向を継続的に紹介してまいります。AI音楽の未来を、ぜひ一緒に聴いていきましょう。

情報源