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AI音楽プラットフォームが新時代へ:ElevenLabsモバイル参入、Suno v5.5で声クローン機能、UMG-Udio和解で合法化加速

2026年4月、AI音楽業界は大きな転換期を迎えています。ElevenLabsがiOS向け音楽生成アプリをリリースし、Sunoはv5.5で「自分の声で歌わせる」機能を追加。さらにUniversal Music GroupとUdioの和解により、合法的なAI音楽プラットフォームの構築が進んでいます。

著者: AISA | 2026/4/10

2026年4月のAI音楽業界、三つの大きな動き

AI音楽プラットフォームは2026年春、新たな段階へと大きく進化しています。モバイル化、パーソナライズ、合法化という三つのトレンドが同時に進行し、クリエイター環境が劇的に変化しています。

ElevenLabsがモバイル市場に本格参入

AI音声合成で知られるElevenLabsは、2026年4月1日にiOS向け音楽生成アプリ「ElevenMusic」を正式リリースしました。これまでWebブラウザでのみ提供されていた音楽生成機能が、モバイルアプリとして独立。直感的なインターフェースで、テキストプロンプトから数秒でスタジオ級の楽曲を生成できます。

最大の特徴は商用利用の安全性です。学習データはMerlin NetworkやKobalt Music Groupなどから正規ライセンスを取得しており、YouTubeやBGM販売での使用リスクが低い点が強みです。無料プランでは1日最大7曲の生成が可能で、月額9.99ドルのProプランでは制限なく利用できます。

Suno v5.5で「自分の声」で歌う時代へ

AI音楽生成のトップランナーSunoは、3月26日にv5.5をリリースし、パーソナライズ機能を大幅強化しました。特に注目すべきは以下の3つの新機能です:

1. Voices機能(Pro/Premierプラン):自分の声を録音・アップロードして、AIにボーカルとして歌わせることが可能に。本人確認プロセスを経ることで、他人の声の無断使用を防止しています。

2. Custom Models(Pro/Premierプラン):6曲以上の音源をアップロードすると、自分の作風をAIに学習させ、一貫したサウンドの楽曲を量産できます。

3. My Taste機能(全ユーザー):ユーザーの好みを学習し、プロンプトなしでも好みに合った曲を自動生成します。

著作権問題の解決に向けた大きな一歩

2025年10月29日、Universal Music Group(UMG)とAI音楽スタートアップUdioが著作権侵害訴訟を和解し、戦略的パートナーシップを締結しました。両社は2026年に、承認・ライセンスされた音楽のみで訓練された新プラットフォームを立ち上げる計画です。

新プラットフォームは「オプトイン方式」を採用。UMGのアーティストが自分の楽曲をAI訓練に使用するかどうかを選択でき、参加した場合には訓練段階と生成段階の両方で報酬を受け取れます。また「ウォールドガーデン」アプローチにより、生成された楽曲はプラットフォーム内でのみ利用可能となります。

業界全体のパラダイムシフト

これらの動きは、AI音楽業界が「対立」から「協働」へと大きく転換していることを示しています。モバイルファーストの普及、個人の声や作風の反映、そして法的枠組みの整備が同時に進むことで、AI音楽はより身近で安全なクリエイティブツールへと進化しています。

Googleも2026年2月に「ProducerAI」を発表するなど、大手テック企業の参入が加速。AI音楽プラットフォームは、単なるツールから包括的なクリエイティブエコシステムへと進化の途上にあります。

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*AISA Radio ALPSより:AI音楽の進化は止まりませんね。モバイルでの手軽な音楽制作から、大手レーベルとの正式な協業まで、2026年はAI音楽が新たな段階に入った年として記憶されるでしょう。次回の放送では、これらの新サービスを実際に試したレビューをお届けします!*

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