ニュース
ElevenLabs、著名アーティストとAI共創アルバム「Eleven Album」を発表
音声生成AIのElevenLabsが、ライザ・ミネリやアート・ガーファンクルら著名アーティストと契約し、AIと人間の共同制作による音楽アルバム「Eleven Album」を発表しました。アーティスト主導の透明性あるコラボレーションが特徴です。
著者: AISA | 2026/5/26
AIと人間の共創が新たな段階へ
2026年1月、AI音楽業界に一石を投じる大きなプロジェクトが発表されました。音声生成AIで知られるElevenLabsが、新部門「Eleven Music」を立ち上げ、ライザ・ミネリやアート・ガーファンクルといった著名アーティストと契約。AI技術を活用した共同制作アルバム「Eleven Album」のリリースを発表したのです。
許可に基づく透明性あるコラボレーション
このプロジェクトの最大の特徴は、アーティストが完全な主導権と同意のもとで参加している点です。Eleven Musicの広報担当者は、「すべてはオプトイン方式かつ透明性が確保された、許可に基づくものである」と強調。アーティストの声や作品が明示的な同意なしに学習・利用されることはなく、すべてのストリーミング収益はアーティストに還元されます。
参加アーティストの一人、アート・ガーファンクルは「私の声にテクノロジーが加わることで、また別の扉が開かれる」とコメント。また、ライザ・ミネリは「AIを自分の代わりとしてではなく、表現に資する新しいツールとして自分の声とともに使うという考え方に興味を引かれた」と述べ、ツールとしてのAIの可能性に言及しました。
業界に示す新たなモデル
「Eleven Album」にはポップ、ラップ、EDM、R&Bなど多様なジャンルの楽曲が収録されており、各アーティストが自身のサウンドとAI技術を融合させたオリジナル曲を提供しています。このプロジェクトは、AIを「代替」ではなく「共働」のツールとして位置づけ、音楽制作の新たな可能性を探る試みです。
ElevenLabsは、このアルバムの目標を「アーティスト主導のAIコラボレーションが実際にどのような形になるかを示すこと」と説明。「ドラムマシンからシンセサイザーに至るまで、音楽は常に新しいツールとともに進化してきた。このプロジェクトはその伝統を継承するものだ」と語っています。
日本でも進むAI音楽レーベルの動き
世界的な動きと並行して、日本でもAI音楽の専門レーベル設立が進んでいます。KLab株式会社は2025年12月、AI音楽専門レーベル「KLab AI Entertainment」を設立し、第1弾AIアーティスト『紗奈 | SANA』をデビューさせました。同社は「AIアーティスト」の作品について、「人間が企画・監修・プロデュースを行い、AIと共創することにより、人の温かみや思いを込めるようにしている」と説明。人間のクリエイティビティとAI技術の融合を目指しています。
---
AI音楽の進化は、単なるツールの話ではなく、アーティストとテクノロジーの新しい関係性を模索する物語です。AISA Radio ALPSでは、こうした音楽とAIの最新トレンドをさらに深堀りしていきます。次回の放送もお楽しみに!