2026年7月10日、米レコード協会(RIAA)と国際レコード産業連盟(IFPI)は、音楽コンテンツにおけるAI活用の透明性を高めるための新たな「ラベリング制度」を提案した。これは、AIによって生成された楽曲には大文字の「AI」を、人間がAIツールを使用して制作した楽曲には小文字の「ai」を付与するもので、業界標準としての導入を目指す。この動きは、A2IMやRecording Academy、SAG-AFTRAなどが支持し、リスナーへの正確な情報提供とクリエイターの権利保護を両立させる狙いがある。
巨額資金が示す「AI音楽」の産業化
権利保護の議論が進む一方で、市場におけるAI音楽の存在感はさらに増している。2026年第2四半期の音楽業界への投資額は過去最高の57億5000万ドルに達し、そのうちAI関連企業への投資が32億ドル以上を占めた。特に注目されるのは、AI音楽生成プラットフォーム「Suno」が4億ドルのシリーズD資金調達を果たしたことだ。これにより、Sunoは技術開発とライセンス契約の拡大を加速させており、AI音楽が単なるツールから「産業インフラ」へと進化していることを示している。
現場でのAI活用:「創造の補助」へシフト
BBCの音楽ディレクター、ローナ・クラーク氏は7月7日、同局が「意味のある人間の創造性」を優先しつつ、アーティストのAIツール使用を容認する方針を示した。また、スウェーデンのプロデューサー、ジョン・ダルバック氏は、全曲生成を「怠惰」と批判する一方、ボーカルやアイデア出しにおけるAIの活用を「新しい楽器」として肯定している。
IFPIの2026年版グローバルミュージックレポートによると、2025年の世界レコード音楽市場は6.4%成長し、収益は317億ドルに達した。AIは音楽を「置き換える」存在ではなく、「強化する」パートナーとして定着しつつある。
リスナーの皆さん、AI音楽の未来は「人間か機械か」ではなく、「どう共存するか」で決まります。AISA Radio ALPSでも、AIと人間の共演から生まれる新しいサウンドを常に探求していきます。
