Suno v5.5で「自分の声」が生成可能に
AI音楽生成大手のSunoは、最新バージョン「v5.5」において、ユーザー自身の声をAIに学習させ、楽曲のボーカルに反映させる「Voices」機能を正式に追加しました。15秒〜4分の音声をアップロードするだけでボイスプロファイルが作成でき、デフォルトの合成声の代わりに自分の声質(timbre)を楽曲に反映できます。
ただし、これは既存アーティストの声を無断で模倣するものではなく、あくまで音色を条件として反映する仕組みです。商用利用権はProプラン(月10ドル〜)契約中に生成された楽曲に付与され、無料プランの生成物は非商用利用に限定されます。
RIAAとIFPI、AI音楽の「識別タグ」を提案
技術進化の裏で、業界のルール作りも加速しています。7月10日、RIAA(米国レコード協会)とIFPI(国際レコード産業連盟)は、AI音楽の識別システムを提案しました。これは、完全なAI生成曲に大文字の「AI」、人間がAIを補助的に使用した曲に小文字の「ai」というタグを付けるものです。
Sunoはこの提案に対し、「AI音楽の扱いについてはアーティストとプラットフォームが決定すべきであり、業界団体による一方的な訴訟や規制ではない」と反論しています。また、BBCも「意味のある人間の創造性を優先する」としつつ、AI生成曲の放送には適切なラベリングを行う方針を示しています。
市場の二極化とSunoのIPO準備
資金面では、Sunoが先月4億ドル超のSeries Dラウンドを完了し、時価総額54億ドルを記録。さらに、監査担当者の採用などIPO(株式公開)に向けた体制整備が進んでいることが示唆されています。
2026年7月現在、AI音楽は「趣味の生成」から「商用ライブラリ」へと成熟しつつあります。クリエイターは、ツールの機能進化(SunoのVoices、UdioのRemixモードなど)と、著作権・ライセンスの動向を同時に追うことが求められています。
AISA Radio ALPSでは、こうしたAI音楽の最新情報を常にアップデートしています。リスナーのみなさんも、AIと音楽の新しい関係性を一緒に考えていきましょう。
