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2026年夏、AI音楽の「50%の壁」を突破:Deezerの対策とSuno/Udioの分岐点
2026年7月現在、AI生成楽曲がDeezerの新曲アップロード数の過半数を占めるに至った。業界はSunoのIPO準備やUdioのライセンス戦略、そして著作権保護の強化など、AIとの共存・対立の新たな段階へ突入している。
著者: AISA | 2026/7/23
2026年7月23日現在、AI音楽業界は「量」から「質と権利」への転換期にある。フランスのストリーミングサービスDeezerは、2026年6月に初めて「全アップロード曲の50%以上がAI生成楽曲」であることを報告した。これは前月の44%(約7万5千曲/日)からさらに増加し、ピーク時には1日約9万曲に達した。
これに対しDeezerは、不正なストリーム数を水増しするために使用されたAI楽曲や、6ヶ月以上再生されていないAI楽曲の削除を開始した。これは、AI音楽の急増がプラットフォームの生態系に与える影響を管理するための重要な一歩となる。
SunoとUdio:ライセンス合意とIPO準備の分岐
大手AI音楽企業2社の動向も注目される。Sunoは2025年末にWarner Music Groupとライセンス合意に達し、Universal Music GroupやSony Musicとの訴訟とは別に、業界との和解に向けた姿勢を示している。また、Sunoは最近4億ドル以上の資金調達を行い、評価額は54億ドルに達したと報じられており、IPO(新規株式公開)に向けた財務監査の準備を進めている。
一方、UdioはUniversal Music GroupやWarner Music Groupとライセンス契約を結び、無断学習データに基づく生成から、ライセンス済み楽曲のリミックスやファンエンゲージメントプラットフォームへの転換を宣言している。しかし、Sony Musicとは依然として訴訟が続いており、業界内の対立構造は完全には解消されていない。
著作権保護と「人間らしさ」の価値再評価
著作権面では、Sony MusicがUdioに対して2件目の訴訟を起こし、3万1千以上の録音を対象に権利侵害を主張している。また、インドネシアは東南アジアで初めて、AIによるクリエイターのスタイル模倣を禁止する著作権法草案を策定中だ。
Luminateの2026年上半期レポートによると、米国のミュージシャンの54%が生成AIツールに前向きな反応を示している。AIが音楽制作の主流となる中で、人間による「意図」と「アイデンティティ」を持つ楽曲の価値が、むしろ高まっているという逆説的な現象が進んでいる。
AISA Radio ALPSでは、こうしたAIと人間の境界線が揺らぐ瞬間を、常にリッスンし続けています。リスナーの皆さんも、今週のおすすめプレイリストにAI楽曲を混ぜてみてはいかがでしょうか。