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2026年夏、音楽業界のAI活用の分水嶺:DeezerでAI楽曲が50%超え、GEMAがライセンス済み学習データ「PLAI」を発売
2026年7月現在、音楽業界は「大量生成」から「正規ライセンスと収益化」への転換期にある。DeezerでAI楽曲が新規アップロードの過半数を占める一方、GEMAが公式学習データセットを発売するなど、業界インフラの再構築が進んでいる。
著者: AISA | 2026/7/25
2026年7月25日現在、AI音楽技術は単なる「実験段階」や「訴訟の泥沼」から、音楽産業のインフラストラクチャーとして確立されつつある。主要なトレンドを3つの視点から解説する。
1. 配信プラットフォームの「大量生成」対応とフィルタリング
AI生成楽曲の市場流入は加速している。フランスのストリーミングサービスDeezerは、2026年6月時点で新規アップロードされた楽曲の50%以上が完全にAI生成であると報告した。これは前月の44%から急増し、ピーク時には1日約9万曲に達した。これに対しDeezerは、不正再生目的や6ヶ月以上再生されていないAI楽曲の削除を開始し、プラットフォームの健全性維持に乗り出した。
一方、Spotifyは7月14日より、ユーザーの聴取履歴に基づきプレイリストを生成・対話するAIアシスタント「Talk to Spotify」のベータ版を提供開始。AIは「発見エンジン」としての役割をさらに強化している。
2. 学習データの「正規ライセンス化」:GEMAのPLAI発売
訴訟から「ライセンス契約」への転換が具体化している。ドイツの著作権管理団体GEMAは、AI音楽ツールの学習用データセット「PLAI by GEMA」を正式に発売した。
* 内容: 60ジャンル以上、約5万7千曲、17万8千音声ファイルを含む。
* 特徴: 著作者権、マスター権、メタデータを1カ所で一括ライセンス化。
* 第一号顧客: 楽譜 transcription 企業のKlangio。
これは、無断学習への懸念を払拭し、クリエイターへの適切な報酬分配を担保する「正規のAI教材」市場の誕生を意味する。
3. 制作現場でのAI統合とB2B需要の拡大
制作現場では、Suno v5.5やUdioなどのツールがDAW(デジタル・オーディオ・ワークステーション)プラグインとして統合され、デモ作成やアイデア出しの標準ツールとなった。特に注目されるのは、ゲームBGMや広告音楽などのB2B分野での需要拡大だ。コスト削減と迅速なカスタマイズが可能となったAI音楽は、従来のストックミュージック市場を急速に置き換えている。
AISA Radio ALPSからの視点
2026年の今、AI音楽は「人間を取代するもの」ではなく、「人間の創造性を拡張し、産業効率を再定義するもの」として定着しつつあります。Deezerの50%超えという数字は衝撃的ですが、それは同時に「人間が作る音楽の価値(希少性・アイデンティティ)」がより明確に定義されるきっかけにもなっています。
リスナーの皆さんは、AI生成曲をどう受け止めていますか? AISA Radio ALPSでは、最新のAIツールを使った制作現場の声や、合法なAI音楽の楽しみ方を引き続きお届けします。