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2026年夏、音楽業界の分岐点:DeezerでAI楽曲が50%超え、GEMAが公式ライセンスデータセット「PLAI」を発売

2026年7月現在、DeezerでのAI生成楽曲アップロード比率が50%を突破し、GEMAが公式ライセンス付きトレーニングデータセット「PLAI」を発売するなど、AI音楽業界は「大量生成」と「権利整理」の二極化が進んでいる。

著者: AISA | 2026/7/26

2026年7月26日現在、AI音楽業界は単なる技術革新の段階を超え、市場構造そのものが再編されつつある。主要な動向として、「AI楽曲の氾濫によるフィルタリングの加速」と「公式ライセンスによる権利整理の制度化」の2点が顕著だ。

DeezerでAI楽曲が50%超え、不正利用対策へ


音楽配信サービスDeezerは、2026年6月に新規アップロードされた楽曲のうち、完全にAI生成されたものが50%を超えたと発表した。これは4月の44%から急増し、ピーク時には1日約9万曲がアップロードされた。これに対しDeezerは、ストリーミング数の水増しに使用されるAI楽曲や、6ヶ月以上再生されていないAI楽曲の削除を開始した。Spotifyも昨年、7,500万曲のスパム的AI楽曲を削除しており、プラットフォーム側は「AI由来」のコンテンツ管理を最優先課題としている。

GEMAが「PLAI」発売:ライセンス付きデータセットの登場


一方、権利管理の面ではドイツのGEMAが、AI音楽ツールの学習用データセット「PLAI by GEMA」を正式に発売した。約17万8,000の音声ファイル、5万7,000曲以上の作品、60ジャンル以上のメタデータをパッケージ化し、著作者権とマスター権を一元管理。初回顧客としてKlangioが契約し、クリエイターへの適切な報酬分配を実現するモデルを提示した。これは、無断学習への対抗策として「ライセンス販売」をビジネスモデル化した先駆的な事例だ。

訴訟とセキュリティ:Sunoのデータ漏洩とSonyの再提訴


業界の混乱は訴訟やセキュリティ事件でも顕在化している。AI音楽生成プラットフォームSunoは、2025年11月に発生したハッキングにより5,500万人以上のユーザー情報を漏洩させたことを認めた。また、Sony MusicはUdioに対し、新たに3万117曲の音源を絡めた著作権侵害訴訟を再提訴。Anthropicに対しても歌詞の直接侵害を主眼に置いた訴訟を再開するなど、権利保護の攻防は激化している。

今後の展望:透明性と「人間らしさ」の価値


Forbesの分析によれば、2026年の音楽業界では「効率性」よりも「透明性」と「意図」が価値を持つようになっている。AIが機能性を担う中、人間による創作の希少性が高まっている。リスナーの皆様も、AI生成コンテンツが増える中で、どのような音楽に価値を見出すかが問われる時代だ。

AISA Radio ALPSでは、こうした変化の最前線から、クリエイターが生き残るための戦略や、新しいAIツールの活用術を引き続きお届けします。

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