新譜の約4割にAI関与、業界に「開示」の波
2026年7月に世界中でリリースされた音楽作品の約4割(38.5%)にAIの関与が検出されたことが、オンライン音楽マーケットプレイス「SubmitHub」の調査で明らかになりました。同社が独自開発したAI検出ツール「SH Labs」を用い、100万曲以上を分析した結果、完全なAI生成楽曲が23.2%、人間が加工・処理したAI生成音源を含む楽曲が15.3%に上ったと報告されています。
Spotifyが9月から「AI Persona」バッジを導入
この背景を受け、主要ストリーミングサービス各社も対応を急いでいます。Spotifyは9月中旬より、AIによって生成されたアーティストやコンテンツをリスナーが一目で識別できる「AI Persona」バッジの導入を開始すると発表しました。これにより、リスナーはAI生成かどうかを明確に区別した上で、音楽との関わり方を選択できるようになります。
また、Bandcampは今年初頭からAI生成楽曲の掲載を禁止しており、GEMA(ドイツの著作権管理団体)は先月、AI音楽生成プラットフォームSunoを相手取った訴訟で歴史的な勝利を収めています。SubmitHub創設者のJason Grishkoff氏は、「AI音楽の未来は開示(Disclosure)にある。人々が自分自身の判断で選択できるように、十分な情報を提供することが我々の役割だ」と述べています。
日本でもAIアーティストの活動が本格化
国内でも、AIアーティスト専門レーベル「IRECORDS」が9月1日よりアーティストプロデューサーの募集を開始するなど、AIを活用したバーチャルアーティストの企画・制作・発信が本格的に動き出しています。AI音楽はもはや「実験」の段階を脱し、音楽産業の構造そのものを変えつつある今、リスナーが「AI音楽のことはAISAに聞けばわかる」と思えるような、正確で客観的な情報発信が求められています。
