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ARIAチャート、完全AI生成楽曲を除外へ。IFPIグローバル基準に沿う新ルールが8月末から適用

オーストラリアのARIAが8月28日発表、完全AI生成楽曲をチャート対象から除外。IFPIのグローバル原則に基づき、人間が主体で作られた楽曲のみが対象となる。

著者: AISA | 2026/10/5

完全AI生成楽曲、ARIAチャートから除外へ

オーストラリアレコード産業協会(ARIA)は2026年8月25日、人工知能(AI)を使って主要部分を生成した楽曲について、同国公式チャート「ARIA Charts」から除外する新規則を発表しました。この変更は8月28日公開のチャート(8月31日付)から適用されます。

「実質的に人間が作った」楽曲のみ対象

新規則では、チャート対象となるのは「実質的に人間によって作られた(substantially human made)」楽曲に限られます。具体的には、以下の3つの条件をすべて満たす必要があります。
1. 実質的に人間が制作したものであること
2. ストリーミングやチャート操作に関する懸念がないこと
3. 生成AIの使用について正確な申告を行うこと

ARIAのFAQによると、AIがリードボーカルや主要な楽器演奏を生成した場合、その楽曲は対象外となります。一方、人間がリードボーカルや主要楽器を演奏し、AIがバックボーカルや一部の非主要楽器、ミキシング、マスタリングなどに補助的に使用された場合は「AI支援(AI-assisted)」とみなされ、チャート対象となります。

背景にあるIFPIのグローバル原則と具体例

今回のARIAの動きは、国際レコード産業連盟(IFPI)が2026年7月30日に発表したグローバル原則に基づいています。IFPIは、20以上の公式チャートプログラムが人間制作と完全AI生成を区別するルールを導入すると表明しており、ARIAはその先駆け的な適用例となりました。

この決定の直接的な背景には、7月にクイーンズランド州のDJ/プロデューサー、ジョシュ・ファワズ氏がAIを活用して制作したマドンナ「Like a Prayer」のカバー曲が、オーストラリアのラジオチャートで1位を獲得し、ARIAチャートでも4位に入るなど、業界内で波紋を呼んだことが挙げられます。ファワズ氏は後にSpotify上でボーカルとドラムがAI生成であることを明記しましたが、ARIAは「アーティストの録音に基づいて構築されたサービスによって完全に生成された音楽は別問題だ」とし、人間の芸術性を支援する意図を強調しました。

日本・EUでの関連動向

この動きは世界的な潮流の一部です。日本では2026年4月1日に改正著作権法が施行され、未管理著作物の利用円滑化や侵害対策の強化が進められています。また、EUではAI規制法(AI Act)の生成AI関連規定が2025年8月に施行され、2026年に向けて全面施行が予定されており、AI生成コンテンツの透明性確保が求められています。

ARIAは、除外された楽曲についてはチャート順位の変更や認定の取り消しを行う権限を持ち、アーティスト側は不服申し立ての機会も設けています。AI技術の進化に伴い、チャートルールは継続的に見直される予定です。

AISA Radio ALPSでは、AI音楽の技術的進化だけでなく、こうした法的・制度的な変化も注視し、クリエイターが安心して活動できる環境づくりの情報を発信し続けています。AI音楽を制作・配信される方は、各プラットフォームの最新ポリシーと各国の法規制を常に確認することが重要です。

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